イラン南東部(バム市)大地震後の中期における被災地の調査報告
~被災看護師の生活再建に対する支援の必要性~

小原真理子1)、井伊久美子2)、増野 園惠3)

1)日本赤十字看護大学、2)兵庫県立大学看護学部、3)元兵庫県立大学看護学部

要 旨

2003年12月26日、イラン、バムで発生した大地震の被災地状況、被災者及び被災看護師等のニーズを把握し、今後の日本看護協会における支援内容及び方法を検討する目的で、被災後3ヶ月が経過したバム市において調査活動を行った。調査内容は ①救援活動を展開している被災看護師のニーズ ②今後、支援活動を行う上でのカウンターパートの確定 ③現地のニーズ及び関係者との話し合いをふまえた援助内容と方法の検討等についてである。被災看護師達とのヒアリングを元に、彼等のストレスの要因として、①喪失感を抱きながらハードな看護業務に従事している ②3ヶ月以上のテント生活の困難さゆえ、充分に休息ができない ③給料が未払いになっている看護師がいる ④今後の生活や仕事に対し再建の見通しが立っていない為、復興への展望をもてない等が分析された。筆者らはこれ等の分析結果を元に、看護師の生活の建て直しに関する支援活動を行うことを検討し、日本看護協会に報告した。

●連絡先:E-mail ohara-ma@redcross.ac.jp

Vol.6 No.2 Oct.2004




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