平成30年7月豪雨 先遣隊報告7/17(火):岡山県総社市・岡山県内

平成30年7月豪雨 7月17日(火)岡山県総社市・岡山県内
活動者 三澤寿美・趙由紀美
 
9:30〜9:50  JRATに面会し、総社市担当課保健師にJRATを紹介したことを報告。
       避難所の現状について情報を共有し、市保健師へのJRATからの連絡を依頼
14:00〜16:00 岡山市内において岡山県助産師会会長を訪問・面会
18:45〜20:00 岡山県立大学看護教員2名と面会
 
【外部支援団体へつなぐ】
・7月16日に総社市内の避難所を訪問した際に、高齢者の生活不活発が懸念され、予防対策について、総社市の担当課保健師や県立大学の看護教員と情報を共有し、JRATと連携することを提案した。総社市の担当課保健師の承諾があったため、JRATと情報共有し、JRATから市保健師に連絡することを依頼した。
 
【岡山県助産師会会長より】
・真備町にある助産院も甚大な被害を受けている。大きい家財の運びだし等は社協ボランティアに協力してもらい、岡山県助産師会の会員を派遣して細かい片付けの支援をしている。
・片づけは、家財や生活道具、書類等は単なる「もの」ではなく「思い出」や「生きてきた証」であると思っている。アルバムや母と子を結ぶ母子健康手帳が捨てられていることに心を痛めている人たちがいる。大切なものを失った人の気持ちに寄り添う支援が必要、慎重に言葉を選び支援を行いたいとのことであった。
・避難所に妊婦や乳幼児があまり見られないが、津波の時とは違って、甚大な被害にあっているエリアもあれば、被害のなかった家も同じ地域内にもあるため、実家や親戚の家などに身を寄せている状況であると思う。また、岡山県では、要配慮者である妊婦にも旅館・ホテルの宿泊施設を提供しており、避難所ではなく宿泊施設での避難生活を送っている方もいる。
・子育て支援センターで子どもを日中に預かるようになった。対象は3歳以上であり、0〜2歳児は1日2時間を限定に預かりが開始された。助産院でも母子の避難入院、日帰り入院、乳児の預かりを開始している。乳児を育てる母親の心身の疲労を癒し、母子のいのちを守る場を提供できる助産院の支援事業を継続するには公的支援が必要であると考えている。
・岡山県助産師会では、被災した母子のために支援物資にも細やかな配慮をしながら、支援を続けていけるよう関係者間で協力を密にしている。義援金の募集、一般の方や企業からバスタオル・タオルやスタイ、おんぶ紐やおくるみ、授乳服等の物資の支援をいただいている。ホームページで情報を発信している。
・避難所で支援物資を受け渡すこと一つにしても様々な問題が見えてくる。妊娠初期の妊婦、妊娠に気づいていない女性の存在、セクシュアリティが多様であることから男女を明確に区別されたトイレやお風呂の利用に困っている人がいる可能性があることを認識された。
 
【岡山県立大学看護教員との確認・検討】
・県立大学の看護教員と面会し、避難所で健康状態の悪化等を早期発見するためには看護職による避難所での活動が望まれるのではないかとの意見があった。保健師は昼間に巡回、看護師は夜に複数名で巡回するなどの協力体制を継続するなどの協働体制の構築がされつつあった。すでに、夜間巡回のための情報整理の様式を検討し、情報整理シートを作成していた。情報シートについて、簡単に記載できる内容であること、家族別に作成しておくこと(仮設住宅に移動後にも活用できるように)を助言した。
・避難所での生活不活発を予防し、また高齢者が避難生活の中でも自分の役割を見出すことによって、高齢者の役割認識や自尊心が維持されるような取り組みが今後必要とされる。例として、避難所で生活する高齢者同士、あるいは高齢者と学生、男性高齢者と男性教員等が共に集い料理教室を避難所内で開催する等、多世代が交流できるような活動によってお互いが助け合うとともに、高齢者の生活不活発の予防になることが見込まれる。一人暮らしの男性の食事や女性ばかりが食事の準備を担当するという過去の事例を紹介して、『男の料理教室』というアイディアを提供した。
・涙を流しながら写真を捨てているニュースが話題になり、思い出の写真を残しておくことができるボランティアがあることを紹介した。東日本大震災での写真をよみがえらせるボランティアの活躍と、思い出を残すことが被災した住民のこころのケアにつながる可能性を伝えた。東日本大震災の際に実践されていた写真復元ボランティアにヒントを得た活動について、写真屋と学生の洗浄ボランティアや写真が復元できることを被災者の方に知らせる方法についてアドバイスを行った。この活動は保健医療職のみの連携・協働にとどまらず、多職種の視点での取り組みとなり、これらの活動に学生の参加を促すことによって、今後の地域包括ケアに活かせる能力を育む可能性について助言した。
 
課題
・被災地に外部から支援に入る際には、単に役割を代行する支援だけではなく、住民はもちろんのこと被災しながらも支援活動を続けている支援者の方々に寄り添う伴走型の支援者支援を検討する必要があると考える。外部支援者には、被災された地域の方々が自らの足で歩み復興していく力を支える役割・活動が中長期にわたり求められるのではないか。
・自宅が被災した住民と、自宅の被害はなかった住民が自治体内に混在するため、今後、行政職員は被災者対応と通常の住民サービス事業の提供の両方を同時に実施することが求められる状況となることが見込まれる。現在の急性期の支援に限らず、必要に応じて外部からの中長期的な支援が必要ではないか。




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